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珈琲飲み歩き 0002 東京・大坊珈琲店 [珈琲飲み歩き]

■珈琲飲み歩き No.0002
 店 名:大坊珈琲店
 場 所:東京都港区南青山3-13-20ビル2F
 日 付:2005/10/30(日)15:00ごろ

 久々の飲み歩き第2回は,東京の名店「大坊珈琲店」。

 地図を頼りにお店に行ったのだが,結局場所がわからずお店に電話して教えて
 もらう羽目に・・・。情けない。お店の近くに行くと,看板が目に入りホッとする。
 ただ,そこはビルの入り口で,ビルに入ってすぐの狭い階段を2階に上がった
 ところにお店はあった。

 家族3人で行ったのだが混んでいて,カウンター席を待つことに。
 その間も,何人かの人が訪れたりして,繁盛している様子。

 席を移動してもらう等して3人分確保して頂き,店員さんの案内を受けお店へ
 入る。
 店内は写真で見ていた通り,全体がブラウン調で,さらに煙で燻された感じの
 風合いが出ていて歴史を感じさせる。
 ビルの前の表参道を行き交う人々の喧騒も何処吹く風と,店内にはゆったりと
 した静かな時間が流れていた。
 (・・・子連れの家族3人でゆっくりするには,やはりと言うか無理があった
 と思います)

 ほぼカウンター中央の席に座り店内を覗く。
 お店には3人の女性の店員さんがいて,(自分がいる間は)うち2名の方が
 入り口から見てカウンターの中央よりやや奥の席の正面で,ネルでドリップ
 しているのを見ることが出来た。
 カウンター正面にはミル,左手には手回しロースタが置いてあり,奥の方の
 壁には,50~60cmはあろうかという大きな竹ざるがいくつか壁に掛けられて
 いる。
 平日の早い時間であれば,運がよければ大体何処に座っても,どんな人が,
 どんな道具を使い,どんな風に焙煎して,ドリップしているのかを見ることが
 できるのではないだろうか。
 オープンキッチンならぬオープンロースト・オープンドリップの店といった感じ。
 (店主の勝次さんは,土日はお休みだそうで,ご本人に合うのが目的?であれ
 ば平日時間を確認して訪れられたほうが良いかと思います)

 ブレンドの4番。25gで100ccの抽出を注文する。
 口に含み,味を探る。
 すると,そこにはどこまでも永遠に続く闇のような苦味が感じられた。
 渋味,エグ味,燻った味といった雑味は感じられず,ただただ苦味が広がる。
 それは尖った単純な苦さでは無く,柔らかいようで深く包み込むような苦味。
 強深煎りでおそらく炭化が始まることにより得られるような質の苦味もある。
 (と言うかそれが全てなのだろうか。経験の浅い私にはその判断はつきませんでした)
 酸味・甘みは皆無で,口に含んでいる間はブレンドの意味があるのだろうかと思う
 ぐらい深いけど苦味しか感じられなかったが,飲んだ後のアフターテイストにブレンド
 らしい奥深さ・広がりを感じる旨みが現れ,ブレンドはこれを狙ったものだと思った。
 (間違い無くそんな単純じゃ無いはずですが・・・)
 自分がいつも飲んでいるようなシティやフルシティといった焙煎度の珈琲とは
 全く持って別次元のもので,僕自身は今までに飲んだどんな珈琲よりも純粋な
 深い苦味,それでいてキレ・後口の良さを追求した珈琲であると感じた。
 雑誌に書いてあった「すべてはこの味にするため」という大坊さんのこだわりが
 感じられる,ユニークな味であった。
 (苦い苦いと書いていますが,ここらへん表現が難しく,個人的には心地よい強い
  苦味でした。けど,ブラックで飲むことに慣れていない半年前だったら多分ウッと
  感じる味だったと思います)

 ただ,非常に残念に感じたのは,店内はタバコの煙が充満していて,珈琲の香り
 よりもタバコの匂いが気になったこと。
 僕自身数年前までタバコを吸っていたし,珈琲と煙草はセットだったので煙草を
 吸う人の気持ちも凄く分かるし,吸わない人の気持ちも分かってきた今となっては
 ちょっと,これが残念に思えた。ずるいけど。

 今回の戦利品:大坊珈琲店特製(だよね!?)ネル
 店内で売っていたので記念に購入。1~2人用900円。替え布は(たしか)400円。
 
 ↑立派な柄が付いている。淵となる針金は柄と抜き差し可能。
  ただし,布の付け替えは糸を解かなければいけない様である。
 
 ↑かなり厚手な生地。先日購入したハリオネルと比べると2倍程の厚さに思える。
  生地越しに向こうが透けて見えるようなことが無い。色も純白。
 
 ↑使う時の状態で売っているのであれば,外側起毛と言う事になる。
  ここまで厚いと,起毛が内だろうが外だろうが関係なく濾せそうな気がする。


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コメント 10

Monk

おかえり~
使うのも勿体無くなるね、こんなキレイなネル。

25gで100ccの抽出って、そんな細かく注文ができるんですか!?
by Monk (2005-11-02 00:57) 

ナイアガラ

お疲れ様でした。
ぼくも益々大坊珈琲が飲んでみたくなりました。
特製ネル渋いですねぇ。美味しい珈琲が淹れられるような気がしてきます。

煙草の煙の鬱陶しさ分かります。
ぼくも数年前に煙草を止めて、それ以来、吸っていなかった少年時代よりも、今のほうが煙が気になります。
by ナイアガラ (2005-11-02 04:01) 

rucola

>Monkさん
ただいま~。東京は人が多かったっス。
ネル,凄く綺麗ですよ。ほんと使うの勿体無いような気がします。
前回買ったハリオネルが一回使っただけで冷凍庫に入れっぱなしなので,同じような運命を辿るのならネル常用が身につくまでは取って置こうかと思ってます。
大坊さんのブレンドコーヒーは粉と抽出量が5種類に分かれてて,値段も違います。(下は古い雑誌に載っていた内容なので,今は少し違うかもしれません)
1.30g/100cc,2.25g/100cc,3.20g/100cc,4.25g/50cc,5.15g/150cc
他にストレートがブラジル・モカ・コロンビア・タンザニアとありましたが,こちらはどんな風に出てくるのか分かりませんでした。(隣でモカをデミタスで飲んでる人がいたので同じようにグラムと量は選べるのかもしれません)
僕が飲んだ4番は700円でした。ちなみに嫁はミルクコーヒーというのを飲んだんですが,カフェオレボウルに入っていてこれも飲みやすく美味しかったです。
by rucola (2005-11-02 18:53) 

rucola

>ナイアガラさん
僕はまだまだコーヒーの味を知らないなぁと思いました。で,いろんな珈琲を飲んで,ブラックで飲みなれていないと,理解できない味も絶対あるよなぁと感じました。嫁はとにかくめちゃめちゃ苦かったと言ってました。僕も半年前なら同じように感じ,我慢できずに砂糖とミルクを入れてたと思います。
ネルは売ってるとは知らなかったので,見つけたときは嬉しかったです。
煙草は,10席ほどのカウンターで半分ぐらいの人が吸っていたので,結構極端な状況だったかもしれませんが,やっぱり残念でした。
僕は10年ほど吸って全然やめられなかったのですが,ある日健康診断で肺気腫と診断されて翌日に止めました。
by rucola (2005-11-02 19:14) 

ロデム

おかえりなさい〜。

なるほど、土日は大坊さんいらっしゃらないんですね。
でも平日行くのは難しいですね。

大坊さんの『ネル枠』、取っ手が鑢の柄のような感じですね、「なるほど、その手もあるか!」という感じです。また、自作欲がわいてきました。

そういえば、奥様の方ははグォン・サンウのショップ楽しまれましたか?
by ロデム (2005-11-03 01:32) 

rucola

>ロデムさん
ただいまです~。
そうなんです,土日は勝次さんおられないのです。珈琲を飲むのが目的だったのですが,当然いらっしゃるものと思っていたのでなんかちょっと残念な気もしました。

柄には穴が開いていて,そこに枠から伸びた2本の針金を差し込むようになってます。3.5cmほど埋まっています。
このような柄を自作か買うかして.ハリオの枠のようなものを自作して固定しちゃっても面白いかもしれませんね。

USJならぬKSJ(グォン・サンウ・ジャパン),私も一緒に行って来ました。ポスターというポスターに鼻毛書いちゃりました(ウソです)
by rucola (2005-11-03 09:41) 

fum

ごぶさたしてます。いつも楽しく参考にさせてもらっています。
東京遠征、おつかれさまでした。。「スタバでええやん」(大ウケ)といいつつ一緒に行ってくれるとは・・いい家族ですね〜。
僕は相変わらず手網焙煎&コーノ式ドリップでやってます。微粉は気にしてなかったんですが、取り除いてみたら味の違いにビックリでした。今のプロペラ式のミルも、近いうちグレードアップしようと思ってマス。
大坊珈琲店は行ったことがありませんが、煙草は・・残念ですね。僕も5年前までは珈琲と煙草がセットだったのでズルいですけど。ホントに味や香りを追求したら、煙草はあかんです。
今日、ワイルド珈琲店に生豆を、堀口珈琲店に焙煎豆(手本として)を注文しました。週末の到着が楽しみ!
by fum (2005-11-03 20:07) 

rucola

>fumさん
ご無沙汰です~。
嫁は子連れで雰囲気とか合わなかったら落ち着かないのでイヤと言っていたのですが,泣きついて来てもらいました。カップルとかもいましたが意外に一人で来られてる方も多く,案の定ワイワイという感じでは無かったので,僕も含めてあんまり落ち着かなかったです。
微紛はコーノを使うようになってドリップ後半の抜けが悪いように感じがしたのが取り除こうと思ったきっかけです。特にコーノ式は一点抽出なので,先っちょに微紛が滞留しやすいような気がします。今はケーキ用の粉ふるいで取り除いていますが,結構メッシュが粗く2~3割減になるんですよ。味はクリアになりましたが,何か物足りないような味になった気もして,今は何処までが微なのか,美味い具合に振り分けられそうないろんな荒さの粉ふるいを探しているところです。
煙草は,僕も不本意ながら止めることになってしまったので,吸える体だったら今でも吸ってると思うんですね。「コーヒー&シガレッツ」って映画もあるぐらいですから,なんかやっぱ切っても切れない何かがあると言うか。(映画は煙草を吸いたくなりそうなので見てません)今でも珈琲飲みながら煙草吸えたらどんなに幸せかと思う気持ちもあるんです。けど,実際吸わないのでイヤと。あぁ~やっぱオレってずるい。
新しい生豆楽しみですね。僕も早く在庫減らして,新しいの買いたいです。
by rucola (2005-11-04 18:25) 

6角

25グラム100cc作ってみました。(マンデリンとボアピスタのブレンド)
炒りはハイとシティー位そんなに苦くないです、
でも濃いからミルク入れた、それが美味かったタバコが良く合う!
自分は、無理して銭湯が遠慮と意気込みで熱くなるようなことはしません、
自分の好きな味を目指して飲む、必ずミルクを入れます。
苦いのは入れ方悪かったのではないのでしょうか?
インド・プランテーション10k買いましたシティー位、
主張の無い良い味です、安いし欠点豆も少ない
by 6角 (2005-11-05 19:21) 

rucola

>6角さん
大坊珈琲さんの豆はイタリアンかフレンチかもしかしたらその先かというぐらいの強深煎りだそうなので,もう間違いなく苦味を追求しておられる味だと思います。
僕も半年前までは必ずといっていいほどミルクと砂糖を入れていました。自家焙煎を始めるようになって,自分の作った味がどんな珈琲かを知るためにずっとブラックで飲んでるうちに,今では殆どブラックでしか飲まなくなっています。
多分ブラックで飲むのが嫌だった理由と思われる苦味にも耐性?が付いてきました。
ですので,大坊さんの珈琲も確かに苦かったですが,僕的には我慢して飲むと言う感覚は無かったです。来店したタイミングも良かったと思います。半年か3ヶ月前だったら,違う感じ方をしていたと思います。
珈琲と煙草は・・・合うんですよね~。これは吸ってた人間として揺ぎ無い事実だと思います。
インドは飲んだこと無いんですよ。僕はまだまだ自分がどんな味が好きなのか分からないので1kg単位でしか買ったこと無いです。
マンデリンとボアビスタのブレンド,美味しそうですね。
by rucola (2005-11-06 10:29) 

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